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暖気・機械音回収BOX の改造・手直し [ポータブル発電機]

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前回の暖気回収BOXのエンジンテストで、ようやく消音効果をあげたものの、キャブレターの吸気不足思われるエンジンの息つぎ現象と暖気回収BOX内での120度の過熱が発生してしまった。

排気グリルからの暖気排出量 > キャブレターの吸気   ならばキャブレターの吸気不足は妙だし
排気グリルからの暖気排出量 < キャブレターの吸気   ならば排出暖気の温度上昇は妙です。

しかし、デュアルマフラーにしたため、吸排気気バランスが崩れている可能性もあり、
暖気をすべてキャブレターに吸い込ませるという構想自体が無理な相談だったのかもしれません。
ここは、対処療法で改善を図ることにします。


 暖気回収BOX の手直し

(1) キャブレターの吸気不足と思われるエンジンの息つぎ対策
  
  暖気回収BOX内の吸気サイレンサーを取り外して、吸気抵抗を減ずる。
  BOXとエアクリーナーを繋ぐ28mm径のアルミフレキシブルパイプはそのままキャブヒーターとして使用する。
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  エアクリーナーの蓋を開け、塞いであるマシン内吸気口の8個の栓を抜いてマシン内通気をキャブに送れるように戻す。(BOX暖気とマシン内通気の両方を吸引できるようにして、吸気不足を解消する。)

(2) 暖気回収BOXの温度上昇対策

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 暖気回収BOXに新たに大径ダクトを接続して、床下ACファンで過熱暖気を強制排気して大気中に 放出する。
 
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ダクトを針金で絞って,望みの形に整形して瞬間接着剤とホットメルトで曲がり具合を固定する。


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型紙を元に下蓋にダクトの穴を開ける。

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下の蓋に防音スポンジを整形して取り付け、暖気回収BOXを再度組み立てる。

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排気ファンの上に調節可能なカバーで覆って暖気BOX内の熱気を排出することを優先します。

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床下防音BOXが完成しているので、追加マフラーの排ガス口を床下防音BOXに接続、AC排気ファンの電源コードをGV-9iの電源供給コンセントに差し込む。

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この状態で起動して、防音テストを行います。



暖気回収BOX改造後の減音測定

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BOX内の熱の上昇を抑えるため、排気ダクトを追加設定しましたが、思ったより防音効果は落とさないで済みました。

前回テストでは120度まで上昇した暖気回収BOXの内部温度は、今回のBOX改造により80度程度にまで低下させることができたので手直しは成功といえるでしょう。

マシン表面から発する騒音は、まだ外気に放出されている状態なので、作成中の、マシン全体を密閉するアウター防音BOXが完成すると更に大きな減音効果があるものと期待されます。

 (GV-9i のカタログスペックでは、低騒音(58dB~65dB)とありますが、今回の減音改造計画の期待値は、室内TVの騒音並の52dB程度を目標にしています。)
  


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アウター上部防音BOXを作る(1)   マシン密閉BOX [ポータブル発電機]

静穏発電機の試作過程で発生したもろもろの不具合を、アウター密閉BOXで包みこんで、失地挽回を期します。


1. マシン密閉ボックスの製作
 

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ランバーコア板と鏡面合板でBOXを製作して、マシンの上から被せて密閉する防音方式を採用します。

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BOXの内部にタディスセルフ・改アスフェルトを切れ目なく貼り付け、開口部に枠材をつけて補強する。


2.吸気防音通路パッケージの製作

(1) 吸気防音通路パケージ枠を作る。

インポートに付けた吸気サイレンサーの効果は散々でしたが、暖気回収BOXは不完全ながらも、ようやく防音効果を確認できた。
同じく給気グリルからも外部に拡散する機械音、振動騒音が相当あるはずなので、外気を吸気グリルまで導入する通路を防音通路にして対策することにします。


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吸気グリルに密着させて吸気を供給するマウスピース部分と通路部分を一体化したパッケージの枠を組み立てる。

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パッケージ枠と上部密閉BOX内の収まりを確認する


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あとの作業で 枠がゆがまないように、上部密閉BOXの中でパッケージ枠に3mm合板のアクセス蓋を仮止めする。

(2)マウスピース部分を作る。

GV-9iの吸気グリルと防音通路を接合するマウスピース部分を作る。

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型紙を使い、接合部のスポンジを切り出す。

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組み立てられたマウスピース

組み立てたマウスピース部分を吸気グリルに押し当て、吸気漏れがないように接合部分を整形する。

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マウスピース部分の調整が終わったら裏側にも防音スポンジを張り、裏蓋の合板をネジで取り付ける。

(3)マウスピース上部に吸気防音通路を組み立てる。

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裏蓋の合板を張ったので、表側のアクセス合板を開いて、吸気通路内部にも防音スポンジを貼る。


(4)電源取り出しコンセントからの配線

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家電に給電する場合、電源コード周りから外部に騒音が漏れないように、GV-9i電源コンセントから床BOXの3口コンセントまでBOX 内配線する。

GV-9iにもう一個ある電源コンセントから,暖気排気用ACファンまで配線する。

(5)吸気防音通路パッケージの取り付け・固定

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組み立てたパッケージのマウスピース部分をマシンの吸気グリルに接続・圧着する。

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アウター防音BOXを上からかぶせて矢印方向(マウスピースをグリルに圧着する方向)にスライドさせて床BOXに嵌め込む。
パッチンで上から圧着して、外部から木ねじで吸気防音通路パケージをアウター防音BOXに固定する。

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上箱を開いて、吸気防音通路パケージが上箱に密着固定されていることを確認して、吸気防音通路のアクセス蓋を閉じて通路を密閉する。

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最後に、アウター上部防音BOX内部のアスフェルトの上から35厚のウレタンスポンジを隅々まで貼り付けて上部BOXを完成させる。

これでアウター上部防音BOXは完成です。


3. 防音ボックス装着後の騒音低減効果

完成したアウター上部防音BOXをかぶせ、GV-9iを完全に包んだ状態で防音テストを行います。

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アウター上部防音BOXは、別次元の防音成果を挙げました。
アウターBOXをかぶせた途端、エンジン音は篭もるような低音に変わり、乗用車のアイドリング音以下まで減音されている。
これだ、求めていた静穏発電機は!
DIY防音BOXで40dB台に遮音 成功
目標であった52dBをはるかに下回っています。

エンジンの低音に酔いながら過去の回想に浸りかけていたら

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10分を経過したあたりから、急激ににBOX内の温度が急上昇、そのうち、エンジンがあえぎだしいつ止まってもおかしくない状況になってきたので、急遽、強制終了させた。

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よく見ると、ダクトに穴が開いている!
ダクトを固定したホットメルトがロウのように流れ出している!

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それどころか、出口からダクト内を覗くとダクトがが溶けて完全に気道をふさいでしまっている。

ワッチを忘れているうちに、徐々にBOX内の温度が上昇、ついにダクトが溶けて窒息死してしまったようです。

厳しい減音効果を求めて給排気に掛け過ぎた負荷を今後どのように調整して、折り合いをつけるかが課題になります。


続く



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トラブル発生 !  (Gv-9i 分解) [ポータブル発電機]

排気ダクトがメルトダウンして、アウター密閉BOXのオーバーヒート改善・改造を急ぐ中、またまたトラブル発生です。

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暖気回収BOXをGV9i本体に結合していたねじ穴の一つが突然使用できなくなってしまった。
本体フレームに打ち込まれていたねじ受け金具が消失してしまったみたいです。

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本来はこのように打ち込まれているのだが、インパクトドライバーなど強い力が加わると抜けてしまうようだ。

慌てて、パーツリストを検索するが、なぜかこネジ受け金具の記載がない。
こんなことで、ぐずぐずしておれないと焦って、札幌市内の工進サポートセンターに駆け込んだ。

しかし、得られた情報は次のとおり

受けネジ金具は、パネル枠の製造過程で取り付けられるため、単体での部品供給はない。
パネル枠として新たに購入してもらうことになる。
今発注しても 納期はjしばらくかかる。

う~ん、そんなに待っていられない。M5のネジ受けごときは自分で何とかするしかない!

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枠の裏側にはまったくアクセスできないので、パーツリストの図面を参考にGV-9iを分解する。

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抜いたネジが20本、ようやく外枠を2分割できた。

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これが受けネジ金具があった場所の裏側、傍にあるのが暖気回収BOXの蓋を脱着式にする際に購入してあったM5ネジ受け金具。

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裏返しで挿入するとピッタンコ!

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裏側に抜けないようになべネジで止めて修理終了!

分解を急いで、分解前の組み立て状況の把握写真をとり忘れていたため、GV-9iを再度組み立て元に戻すのに4時間を要してしまった。
ちなみに、新品パネル(右サイドカバー)の単価は3,800円
これを自で発注したところで、どっちみち、パネル交換作業は同じことを繰り返すことになるので作業量は同じ

ただ、次回は1時間以内で交換できると思います。^^
まずは目出度し目出度し

明日からまた、アウター密閉BOXのオーバーヒート改善・改造に精を出すことにします。


続く
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ポータブル発電機防音BOX(2) 密閉BOXの熱対策 [ポータブル発電機]

 外気の吸気量増大策

吸気不足による冷却不足を解消するため、吸気通路にAC吸気ファンを取り付けて吸気量をアシストすることにします。
それに合わせて、吸気防音通路を吸気の通気負荷が少ない形に改造する。
(完成したマウスピース部分は手を加えず、そのまま生かす)


(1) 吸気防音通路の引き込み経路を負荷 が少ない形に改造する。

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上部密閉BOXから 吸気防音通路パッケージを引き出し、パッケージの裏板を外す。(改造前画像A)

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マウスピース部分との間の仕切り板を外し、天井上部からマウスピース内に直接通気が入るように加工する。

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引き続き、上段の通路部分の造作スポンジを全て撤去する。

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裏蓋に貼り込んであるスポンジの一部を切り取り棚の位置を移動する。
固着した接着面はシンナーで溶解しながら除去手術を進める。(笑)

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パッケージ上段の棚板をこちら側(裏蓋側)に移設して裏蓋を閉じる。
(はがしたスポンジはぼろぼろで、再利用が難しくなる。
在庫のスポンジがなくなってきたので、裏蓋に張ったスポンジをそのまま生かして棚の位置を移し換えた。)

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マウスピース側から吸気通路のアクセス蓋を開けて再び吸気通路の改造を進めます。
防音効果は多少犠牲になるかもしれないが、通路がかなりシンプルになりました。
これで通路部分の改造はようやく完成です。(改造後画像A)




(2) 吸気防音通路に吸気をアシストするACファンを取り付ける。

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吸気通路パッケージを上部密閉BOXに挿入して吸気口の位置をBOXに書き写す。

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通気通路の吸気口に合わせて、アウターBOXに新吸気口(120mm)を開口する。

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開口で出た余材で、旧吸気口(50mm)を埋めた。ちょっと遊んでしまいました^^

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AC吸気ファンは、今まで排気ファンとして使っていたものを移設します。
メンテナンスを考慮して外付けにした。.
ファンの電源は、複雑な内部配線を避け床下BOXの外部3口コンセントから引くことにします。
吸気ファンに木枠を回す。

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吸気防音通路が完成したので上部BOXの内部に凹凸の付いた防音スポンジを追加して張る。

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ガラリをつけて、上部密閉BOXは完成です。


次はベース部分の排気能力の増強改造に取り掛かります。

続く

(info)
発電機の防音ボックス施工における熱対策について
https://mori.nc-net.or.jp/qa9442860.html
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ポータブル発電機防音BOX(最終章) 熱対策 完了 [ポータブル発電機]

マシンの過熱を抑えるために、考えつくさまざまな改善策を実施して,ことごとく失敗続きで2か月が経過、

昨日、ついに、5時間連続運転(燃料満タン)に成功しました。

数ある失敗事例は省略し、最終完成型をレポートすることにします。

 
1. 最終改良策概要


(1) 排気のために設置した軸流ACファンを撤去する。

軸流ACファンの最高耐熱温度は70度C程度のため、排気ファンが30分も排出暖気に晒され続けると、ファンは当初の勢いが保てず、次第に回転が落ちて、その途端、加速度的に防音BOX内は危険温度に達することが判った。

これは、強力なファンを使用しても解決にはならなかった!


(2) 吸気ファンを強力なものに交換する。

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エンジン、マフラーなどの冷却に必要な通気は、十分な風量を持つACファンをエンジン暖気流の影響を受けない吸気口側に外付けする

(3)排気熱に耐えられる十分な直径のアルミダクトで排気する。

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排気は、本体エンジン駆動ファンと外付け吸気ACファンで送風される。


2. 熱対策最終型を組み立てる。


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熱対策ダクト付きマシンを防音床BOX(床全体がマフラー)上に据え付ける。



3.長時間運転テスト

散々失敗の末のテストです。
いままで記事を沢山書いたのに失敗ばかりで発表できないで過ごしてきました。

今日こそそれも終わりにしたいと念じながら、長時間連続運転テストを開始します。


(1)テスト準備


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スタート気温  寒気がゆるんで今日は暖かだが、かえって温度上昇が心配
  画像の左端の温度計がACファンBOXと表示されていますが、ACファンは既に撤去されて空箱でした。廃気BOXと読み替えてください)

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エンジンを起動して間もなく定格出力に達したので、上部防音カバーかぶせて静穏運転に入る。

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ディユアルACファンで吸気開始

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排気風量は十分あります。

(2) 運転テスト開始
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10分経過

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6M地点の騒音、44~49dBと素晴らしい静穏効果です。(通常会話が52dB程度といわれている)
後は、運転時間が延びてくれれば・・・・・・

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30分経過

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1時間経過、暖気BOX内は100度を越したが、マシン内部は80度C台で安定してきたので運転続行!

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1M地点の騒音値は58dB前後で安定している。
ACファンが裸で外付けなので風切音が耳に付く、アーバー内なので反響音かも
防音フードを付け加えるとまだ抑えることができそうだ。

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2時間経過

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3時間経過

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4時間経過

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5時間経過 (暖気回収BOX内の温度計が110度Cを超えて計測不能)

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そろそろ満タンにした燃料が尽きるはず、だが、あまり遅くなって近所迷惑にならないようにここで強制終了します。

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5時間20分! 長時間連続運転テストは成功です。
900Wの発電量のうち吸気ACファンに70W程度も食われるのは痛いが、静穏効果は期待を遥かに上回る水準を達成できたので大満足です!

(追記)
今回の製作記事は、試行錯誤の結果のアイディアに基づくもので、ウェブ上の既知の情報ではありません。
自作の参考にしていただくのは大歓迎です。

しかし、本記事の内容を製作記事として無断掲載されることは厳にお断りします。
(2019年3月9日)


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