DIYで飛行機造り(16)折れたボルトを除去(重心位置計算) [機体設計]
設計段階で、機体の重心位置を計算で確認するためには重量の大きな部分を占めるZENOAH50Gエンジンの重心位置を正確に測る必要があります。
しかし、エンジン取り付けボルトの位置が悪く、ステーを取り付ける方法を見つけられなくて、計測は後回しになっていました。
今日こそ、何とかものにしたいと意気込んで取り掛った。
作業の邪魔になっているキャブレターからのインポートネックを思い切って外し、ついでにシリンダー内に2サイクルエンジンオイルをわずかに注入してから、キャブネックの穴を接着テープで塞いでやった。
ところが、エンジンマウントからラバーマウントを取り外しにかかったが、4個のうち1個だけがスパナでは、どうしても外れない。もう少しというところで、ネジがきつくて回らなくなった。
パイプレンチを出動させ、歯を食いしばって回したら、何回目かにようやく、もそっと回った。
と思ったら、ボルトがねじ切れていた。
うわーヤッチャッター。ラバーマウントの取り付けボルト(8mm)の残骸がエンジン取り付金具のアルミバーのマウント中に完全に取り残されてしまっている。
ガーン、いきなり、作業は暗礁に
これを取り除く道具など持ち合わせが無い、かといってこのアルミバーと同じものを作り直す技量も材料も無い。
もう半分はやけっぱち、小径のドリルビットでボルトの中心を削ってみるか。
しかし、アルミバーよりボルトの方が硬いから、とてもアルミバーは無傷で済みそうも無い。
けど、取り合えずやってみよう。
卓上ボール盤を使い、細いドリルビットで取り残されているボルトの中心に穴を開ける。
裏返すと、信じられないことに、ボルトの真ん中を貫通していた。
その後少しずつドリルビットを太くして穴を広げていくと、突然、めりめりと音がして、ボール盤が動かなくなった。
電源を切って、なんとか、アルミバーを取り外すと、ボルト片も一緒に外れてきた。
うまくいきすぎ怖いくらい。
奇跡的にねじ山も残っていて、新しいボルトも無事貫通。
安心したら、どっと疲れが出てきた。
今日はここまで、
あ~しんど
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タグ:重心位置計算
DIYで飛行機造り(17)ZENOAHエンジンの重心位置計算 [機体設計]
この状態で体重計でエンジンの重量を測ると、右17.5kg,左17.5kgで、合計35kgがエンジン重量。
エンジンのラバーマウントを取り外したネジ穴に8Mのボルトを通し、ボルトでエンジンを吊り下げて重心位置を測ることにします。
廃材で、エンジンを載せた神輿状の枠を作り、体重計で重量を量ると
前端で22.2Kg,後端で21.8Kg,そのスパンは 95.2 cm です。
x=(L*b)/(a+b)=(95.2*21.8)/(22.2+21.8)
方程式を解くと、 枠前端から約 48 cm 後方、ということになる。すなわち、エンジンのプーリー前部から 17.5 cm 後方、エンジンの前部取り付けボルトから5cm後方ということになる。
ついでに、マフラー(5kg)を吊り下げ、水平になった位置で重心位置を測る。
前部接続カラーより 36 cm 後方に重心があることが分かった。
以上の範囲で重心位置計算表を作ってみた。
重心位置計算表
部品名 重量(g) 主翼前縁からの モーメント
A 距離(cm) B C=A×B
スピンナー
プロペラ
エンジン 35,000 63 2,142,000
マフラー 5,000 7 35,000
バッテリー 6,000 61 366,000
燃料タンク
ガソリン満タン
パイロット 60,000 -70 -4,200,000
主翼・胴体一括
合 計 105,000 -1,657,000
TA TC
重心の位置 TC/TA= -15.78095238 (cm)
機体全体の重量・重心位置を計算だけで測定するのは、難しいし、時間が惜しい。
そこで、極力軽量化した機体を実際に製作して実測し、最適なエンジン位置は計算で求めることにするのが実務的なのかな。
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DIYで飛行機(18)エンジンの垂直重心位置計算 [機体設計]
先日、ZENOAHエンジンの水平重心位置を計算で求めましたが、ランデイングギアーの車輪間隔の安全性を確保するために、エンジンの垂直重心位置も求める必要があります。
エンジンを横にして測るにしても、支柱を取り付けするのが大変で、どうしたものかと悩んでいたら、般若坊さんから、素晴らしいアイデアを紹介頂きました。
エンジンを傾けるだけで、必要なデータを取得できるというものです。
早速ZENOAHエンジンの水平重心位置を計測するために作成した神輿の台の下にブロックを入れて傾斜させ(斜度は13度)、体重計でフロントの重量をはかると 21.2kg(W'front)です。
傾斜させる前は21.8kg(Wfront)でした。
垂直重心位置を計算する式は
(W’front-Wfront)/(Wfront+Wrea)*L(スパン)/tanc
=(21.2ー22.0)/(22.2+21.8)×95.2/0.230868
=-1.8743(cm)
支点間を結んだ線より1.9cm下方に垂直重心があることが分かりました。
ちょうどクランク軸のあたりです。
計算式はこちらのサイトで閲覧させていただきました。有益な情報開示に感謝します。
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DIYで飛行機造り(19)プロペラサイズ・ピッチ、回転方向の検討 [機体設計]
ZENOAH 50Gエンジンの当時のカタログを見ると 45HP at 5,800 rpm とあります。
今、計画中のULPのプロペラのサイズ、ピッチを検討してみます。
まず、同馬力程度のエンジンを使用した世界の優秀な MICROLIGHT、ULTRALIGHTを比較してみます。
機 体 馬力 ペラ回転数 プロペラ・サイズ 巡航速度MAX
CMSshadow 50HP 3,333rpm 50"×35” 137km
ROBIN ATL 50HP 3,000rpm 59"×28” 166km
AN-2 43HP 3,068rpm 51"×45” 150km
手持ちのこちらのリダクションの減速比は約 2.36 : 1 でプロペラの回転数は 2,457 rpm
セルスターター付の、こちらのリダクションの減速比は約 2.57 : 1 で回転数は 2,256 rpm
どちらも、プロペラの回転数が足りませんが、少しはましな 2.36:1のプーリーをセルスターター付のエンジンに取り付けて使用したいと思います。
その場合 my plane 45HP 2,457 rpm は 、 仮にプロペラを 58"(直径)×40”(ピッチ) とすると
巡航速度MAX = 40×25/1000×2457×60×0.85/1000 =125km となります。
しかし、モーターグライダーがエンジンを使用する頻度が多いは、高度を稼ぐために上昇することを考えると、
上昇性能の高いクライムプロップを選択すべきかも知れません。
58"×32” = 104km
自作ULPモーターグライダーとしては、目指すはこんなところでしょうか?
次に、プロペラを発注する際には、回転方向を指定する必要があります。
ZENOAH G50 エンジンの回転方向は、出力軸側から見てアンクロック(レフトハンド)ですが、
プロペラ指定の回転方向とは、機体の後方から見てどちらに回転するかを指定します。
計画の自作機はトラクタータイプなので、プロペラは後方から見てクロック(ライトハンド)回転となります。
とすると、プロペラー発注の際の回転方向の指定は R ということになる。
その都度、忘れそうなので、ここに記載しておくことにします。
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まず、同馬力程度のエンジンを使用した世界の優秀な MICROLIGHT、ULTRALIGHTを比較してみます。
機 体 馬力 ペラ回転数 プロペラ・サイズ 巡航速度MAX
CMSshadow 50HP 3,333rpm 50"×35” 137km
ROBIN ATL 50HP 3,000rpm 59"×28” 166km
AN-2 43HP 3,068rpm 51"×45” 150km
手持ちのこちらのリダクションの減速比は約 2.36 : 1 でプロペラの回転数は 2,457 rpm
セルスターター付の、こちらのリダクションの減速比は約 2.57 : 1 で回転数は 2,256 rpm
どちらも、プロペラの回転数が足りませんが、少しはましな 2.36:1のプーリーをセルスターター付のエンジンに取り付けて使用したいと思います。
その場合 my plane 45HP 2,457 rpm は 、 仮にプロペラを 58"(直径)×40”(ピッチ) とすると
巡航速度MAX = 40×25/1000×2457×60×0.85/1000 =125km となります。
しかし、モーターグライダーがエンジンを使用する頻度が多いは、高度を稼ぐために上昇することを考えると、
上昇性能の高いクライムプロップを選択すべきかも知れません。
58"×32” = 104km
自作ULPモーターグライダーとしては、目指すはこんなところでしょうか?
次に、プロペラを発注する際には、回転方向を指定する必要があります。
ZENOAH G50 エンジンの回転方向は、出力軸側から見てアンクロック(レフトハンド)ですが、
プロペラ指定の回転方向とは、機体の後方から見てどちらに回転するかを指定します。
計画の自作機はトラクタータイプなので、プロペラは後方から見てクロック(ライトハンド)回転となります。
とすると、プロペラー発注の際の回転方向の指定は R ということになる。
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DIYで飛行機造り(20) 翼型(AIR FOIL)の検討 [機体設計]
私の自作飛行機の概要設計は、KR2の設計図をベースに始めたので、KR2の図面の翼型をそのまま流用するつもりでした。
翼弦は1200mmでぴったりだし,桁高185mmはひざ下にかろうじて入り低翼が可能なサイズなので、これを流用すれば、改めて図面を起こす手間も省けると安易に決めていた。
ところが、位置関係の確認のため、翼の実寸図面をトレースするうちに、翼の後縁が反り返っていることに違和感をもった。
滑空性能の高いEPPLERやWORTMANの翼型は程度の差はあれ、いずれも、後縁が垂れ下がっている。
これはやはりまずい、時速300kmのKR2の翼型を低速のULPに使うのは無理がある。
それでは、モーターグライダーの翼型なんかどうだろう。
自作モーターグライダーで言えば、MONI,MONERAI,AM-EAGLET、TestDUO などの翼型はいずれも層流翼のFX系だし、高性能MICROLIGHT N-2 も FX系の翼型です。
そこで、急遽、WORTMANのFXシリーズの座標を探し求めたが、EAAの図書を探しても、これが全く見当たらない。
さんざん探してようやく見つけ出したのが、灯台元暗し、電波実験社出版の「模型の翼型374種 VOL1」
模型だって実機だって、座標は同じ、ここから探すことにしよう。
同社の「ラジコン・グライダー」の解説に
「FX60-126 実機のグライダーに使用されている翼型で、最大揚力係数が大きく、空気抵抗を受けることが小さいという特性の翼型です。スケールグライダーなどに適している翼型でしょう。」とあった。
ULPモーターグライダーの翼型として、FX60-126 が使えそうです。
最大厚さ比は12.6%ということは、翼弦1200mmに換算すると桁高151mmで、ちょっと低い。
下向きカーブもなだらかで、後縁下面を直線にモデファイすれば、工作もそれほど難しくはなさそう。
これで行こうか。
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翼弦は1200mmでぴったりだし,桁高185mmはひざ下にかろうじて入り低翼が可能なサイズなので、これを流用すれば、改めて図面を起こす手間も省けると安易に決めていた。
ところが、位置関係の確認のため、翼の実寸図面をトレースするうちに、翼の後縁が反り返っていることに違和感をもった。
滑空性能の高いEPPLERやWORTMANの翼型は程度の差はあれ、いずれも、後縁が垂れ下がっている。
これはやはりまずい、時速300kmのKR2の翼型を低速のULPに使うのは無理がある。
それでは、モーターグライダーの翼型なんかどうだろう。
自作モーターグライダーで言えば、MONI,MONERAI,AM-EAGLET、TestDUO などの翼型はいずれも層流翼のFX系だし、高性能MICROLIGHT N-2 も FX系の翼型です。
そこで、急遽、WORTMANのFXシリーズの座標を探し求めたが、EAAの図書を探しても、これが全く見当たらない。
さんざん探してようやく見つけ出したのが、灯台元暗し、電波実験社出版の「模型の翼型374種 VOL1」
模型だって実機だって、座標は同じ、ここから探すことにしよう。
同社の「ラジコン・グライダー」の解説に
「FX60-126 実機のグライダーに使用されている翼型で、最大揚力係数が大きく、空気抵抗を受けることが小さいという特性の翼型です。スケールグライダーなどに適している翼型でしょう。」とあった。
ULPモーターグライダーの翼型として、FX60-126 が使えそうです。
最大厚さ比は12.6%ということは、翼弦1200mmに換算すると桁高151mmで、ちょっと低い。
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