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ブドウ ブドウの病害虫防除 [ブドウ作りを楽しむ]

晩腐病薬剤(農薬)
https://www.cp.syngenta.co.jp/cp/columns/view/?column_id=41
https://www.cp.syngenta.co.jp/cp/columns/view/?column_id=40

休眠期防除では、デラン、パスポート、ベフラン、ベンレートなどを発芽直前に散布する。
生育期防除では、オーソサイド、ジマンダイセン、QoI剤(アミスター10、スクレアなど)などを散布する。

家庭ぶどう園
https://agri.mynavi.jp/2020_01_08_101955/

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ブドウの病害虫防除

ブドウは高糖度の果実ですが、皆さんが思っているほど病害虫が多いわけではありません。
重要病害として、黒とう病、晩腐病(おそぐされびょう/ばんぷびょう)、べと病の3つがあります。

冬場に「石灰硫黄合剤」(なければ安い「Zボルドー水和剤」)、4月に「デランフロアブル」https://www.otentosan.com/fs/otentosan/gd2908
代替ベフラン液剤25
デランフロアブルがないことによる代替薬剤の検討としては、
 3月下旬から4月チオノックフロアブル(トレノックスフロアブル)又はファンタジスタ、フルーツセイバーの何れかの使用回数を1回増やして補うのが良いのではないでしょうか。
 しかし、デランフロアブルを心腐れ症(胴枯病菌)の予防に主眼をおいた使用であれば、追加でベンレートやトップジンMを混用する検討も必要かもしれません。


袋かけ直前の6月に「アミスター10フロアブル」、袋かけ以降はべと病予防に「Zボルドー水和剤」などである程度カバーできます。
デランやアミスター10が手に入らない人は、安価な「ジマンダイセン」でも一応登録があります。
散布するときは、お手持ちの殺虫剤と二種混和して、同時にまいてしまいましょう。
もちろんプロのように完璧に防除しようと思えば足りませんが、家庭果樹ならばこの3~4回で十分でしょう。無農薬で頑張っている人もいるようです。



ブドウの黒とう病対策【休眠期~収穫期までの防除・農薬を解説】
https://kazyuen-aoki.com/pest-control/kokutou/



ワイン用ブドウ防除講座 【2】
https://ameblo.jp/makochiyan/entry-12484929538.html
ワイン用ブドウ防除講座の2回目は、防除暦について解説してみます。

ほとんどのブドウ農家は地域の農協が発表している防除暦に従って農薬散布をしていると思いますが、農協は主に生食ブドウを対象としているので、ワイン用ブドウには適さないと感じる部分が見られます。



また、農協に頼り切っていると、いざ病気が発生してしまった時にどんな農薬を追加すれば良いのか自分で判断できず、対策が遅れてしまう可能性もあります。



防除の考え方を理解し、自分の畑に合った防除暦を組み立てられるようにしましょう。





それでは、まず農薬を選ぶときに考慮しなければならないポイントを挙げておきます。



【農薬登録】

当然ながら、「ぶどう」が適用登録されていない農薬は使えません(「落葉果樹」でもOK)。農薬についての情報はそれぞれのWebページで確認できるのでチェックしましょう。ただし、登録内容は変更されることもあるので、使い慣れた薬でも毎年確認することが必要です。



【使用時期】

農薬にはそれぞれに「収穫30日前まで」というように使える時期が決まっています。これを間違えると、収穫したブドウに農薬が残留してしまう可能性もあるので絶対厳守。特に収穫が近い終盤に散布する薬選びには気を付けましょう。基本は収穫前日数の長いものから順に使っていきます(「60日前」→「45日前」→「30日前」のように)。



【使用回数】

農薬にはそれぞれ使用できる回数も決まっています。例えば、ジマンダイセン水和剤なら「2回以内」ですが、注意が必要なのは農薬の成分にも使用回数があること。ジマンダイセン水和剤の有効成分であるマンゼブも総使用回数「2回以内」ですので、同じマンゼブを含む他の農薬(例えばカーゼートPZ水和剤)も使いたい場合は、1回ずつしか使えないことになります。



【混用事例】

殺菌剤と殺虫剤など、複数の農薬を混ぜて散布したい時には、混用可能かどうかの確認が必要です。主な農薬はWebページに「混用事例」が紹介されています。石灰硫黄合剤やボルドー液は混用できるものが少ないので要注意です。



【予防剤と治療剤】

殺菌剤には「予防剤」と「治療剤」があります(詳しくは前回紹介した資料②参照)。予防剤が植物の表面をコーティングして病原菌の侵入を防ぐのに対し、治療剤は浸透性を持ち植物内部に侵入した病原菌も退治してくれます。

ただしブドウの場合、治療剤の効果が期待できるのは初期のべと病くらい。また、治療剤には耐性菌リスクも付き物です。防除暦の骨格は予防剤で組み立て、ここぞというポイントで治療剤を使うようにしましょう。



【耐性菌リスク】

耐性菌の出現リスクは前回紹介した「FRACコード表」から確認します。例えば、ストロビードライフロアブルのFRACコードは「11」で、耐性菌リスクは「高」。かなりリスクの高い農薬であることが分かります。このようなリスクの高い薬は、年2回以内の使用に限るように指導されていますが、僕は1回にすべきだと思っています。

また、既に耐性菌が出てしまっている地域では使用できない農薬もあるので、県や農協からの情報を確認しましょう。





次に、防除暦の組み立て方を具体的に見ていきます。



我々ブドウ農家の武器である殺菌剤には病原菌の増殖を抑える効果がありますが、その効果は10日~20日程度しかもちません。殺菌剤の効果を切らさないように複数の薬をリレーし、生育期を通して発病させないようにすることが目標です。



まず、ブドウの代表的な病害である「べと病」、「晩腐病」、「灰色かび病」の三つに対する殺菌剤の組み合わせを決め、必要に応じてそこに殺虫剤などを加えていくと考えれば良いと思います。



※防除時期は地域によって差があります。これはシャルドネが4月下旬頃から発芽する長野県のケースですので、ぞれぞれの地域に合わせて時期をずらして考えて下さい。



上図からわかるように、べと病と晩腐病は生育期間のほぼ全体で防除が必要になります。したがって、これらに対応する薬剤をベースとして、そこに灰色かび病薬を加えながら、効果が切れることのないように10日間隔のスケジュールで殺菌剤をリレーしていきます。



では、実際に使われている防除暦を例に解説していきます。



例として紹介するのは、長野県内の某農協が発表している加工ブドウ用の防除暦。なかなか良くできていて、僕も参考にしているものです。そのまま公開したら怒られると思うので、情報を整理し多少いじってあります。





《1回目》

最初の防除はブドウトラカミキリ対策がメインです。結果母枝がトラカミキリの幼虫に食害される被害が大きい畑では散布が必要ですが、畑全体で数本程度ならば僕は省きます。

ただし、晩腐病の被害が大きい畑では、パスポートフロアブルだけでも散布して下さい。



《2回目》

越冬病害虫(晩腐病やカイガラムシなど)に対する重要な休眠期防除。ベンレート水和剤と石灰硫黄合剤を一緒に散布します。

ベンレート水和剤は石灰硫黄合剤と混用できて便利な薬ですが、FRACコードは「1」で耐性菌リスクは「高」です。僕はリスクを下げるため、同じように混用できるべフラン液剤25と一年おきに使っています。

コナカイガラムシやハモグリダニの被害が出ている畑では、石灰硫黄合剤を「10倍」で散布します。この時、展開した葉にかかると薬害が出てしまうので、必ず発芽前に散布しましょう。



《3回目》

ツマグロアオカスミカメに対する殺虫剤です。葉に少し穴が開くくらいの被害なら、無視しても大丈夫。僕の畑でも少し被害が出ますが、その後の生長に影響ないので散布しません。



《4回目》

ここからが成育期防除。発芽から20日~30日程度経っているので、新梢には5~6枚の葉が開いているはずです。

この時期の新梢は毎日ぐんぐん伸びるため、表面をコーティングするだけの予防剤では効果に不安があります。そこで、浸透性もあるドーシャスフロアブルを使っています。

また、コナカイガラムシが見られる(主幹の粗皮下に白い綿のような卵がある)畑では、幼虫がふ化するこの時期にも殺虫剤を加えましょう。モスピランならクロヒメゾウムシも同時に駆除してくれるので便利です。



《5回目》

ここでも浸透性のあるアリエッティC水和剤を使います。アリエッティC水和剤は使用時期が「収穫30日前まで」ですが、幼果期に散布すると実に薬害が出る恐れがあるとか、成分のキャプタンには発酵阻害作用があるとかいわれてますので、開花期までに使っておきましょう。



《6回目》

6月からは灰色かび病にも効果のある殺菌剤を使います。

ここでは、6月の散布が「開花直前」と「落花直後」の2回になっていることに注意してください。これは、この防除暦が生食ブドウのものを基にして作られているからです。開花中の花穂に農薬がかかると、花ぶるいしたり、サビ果になったりする恐れがあるため、生食ブドウでは開花期の散布は避けます。しかし、ワイン用ブドウではそのような見た目を気にする必要はないので、開花中にもう1回追加した方が良いと思います。僕はチオノックフロアブルなどを加えて、10日間隔でのスケジュールを守ります。

また、スリップス対策の殺虫剤を入れているのも生食用ブドウの影響です。僕はスリップス(アザミウマ)も気にしたことはないので省きます。



《7回目》

数年前までの防除暦では、7回目・8回目はアミスター10フロアブル(コード「11」、リスク「高」)が連チャンで使われていましたが、べと病の耐性菌が出てしまったらしく今では使用禁止です(ほらね)。耐性菌の心配がない地域や新しい畑では、アミスター10フロアブルを使っても良いと思いますが、年1回だけにすべきです。



《8回目》

ライメイフロアブルは浸透性があって雨に強い殺菌剤です。ただ、FRACコードは「21」で耐性菌リスクが「中~高」。しかも、4回目に使ったドーシャスフロアブル(コード「M5+21」)と同系統の薬であることに注意です。この2剤の成分(アミスルブロム・シアゾファミド)は作用機構が類似しているため、片方に耐性菌が出現すると、もう一方も効かなくなる可能性があります(これを「交差耐性がある」といいます)。したがって、高リスクの同系統薬剤も年1回の使用にとどめるべきです(特にFRACコード「11」は要注意!)。

また、スイッチ顆粒水和剤は長野県の防除基準では「晩腐病への効果は劣る」と評価されているので、この回の組み合わせは再考の必要ありです。



《9回目》

うどんこ病は他の病気と違って、雨が少ない空梅雨の年に発生します。7月の防除では少し遅いので、被害が出る畑では6月に効果のある殺菌剤を入れておきましょう。

オンリーワンフロアブルは「収穫前日まで」使える便利な薬ですが、「あまり効かない」という評価も聞かれます。もしかしたら、耐性菌が出始めているかも。これまでに多用してきた畑では要注意です。



《10回目》

いよいよボルドー液が登場。自分で調整することもできますが、水で希釈するだけのICボルドー66Dが便利です。ボルドー液は使用時期・使用回数の制限がないため、防除暦の終盤で連投することができる有難い薬です。

しかし、ボルドー液に含まれる「銅」がブドウの香り成分(チオール)と結合して香りをなくしてしまうことから、ワイナリーによっては「ボルドー液は使わないでくれ」と指示することもあります(特にソーヴィニヨン・ブラン)。その場合は、収穫時期から逆算して、収穫前日数の少ない他の殺菌剤で組み立てるしかありません。

また、この時期はコガネムシが葉を食害する時期でもあります。こいつらは今やヨーロッパにも上陸して暴れまわっているとか。被害がひどい場合は、ボルドー液と混用できる殺虫剤(アグロスリン水和剤など)で駆除しましょう。



《11回目》

ICボルドー66Dの連続散布です。ボルドー液の耐性菌リスクが低いことは、130年以上使われ続けている実績が証明しているので心配いりません。さらに残効期間も長いので、15日~20日間隔の散布で良いと思います。

僕の場合、シャルドネなどの白ブドウ品種では8月上旬の散布で最後にし、収穫までの一ヶ月はボルドー液の残効で逃げ切ります。



《12回目》

収穫が遅いの黒ブドウ品種はもう少し防除が必要です。灰色かび病に効く薬剤も、もう一度入れておきたいところ。

ただし、オンリーワンフロアブルは2回目の登場なので、僕だったらフルーツセイバーに変更します。フルーツセイバーも似た性質の薬ですが、こちらの効き目もイマイチといわれていますので過信してはいけません。あくまでもボルドー液のつなぎと考えましょう。



《13回目》

10月上旬に収穫の黒ブドウ品種(メルロなど)では最後の散布です。3回目のボルドー液散布ですので、倍率を下げて「100倍」でも良いと思います。これ以降は、房に灰色かび病や晩腐病が出てしまったら、物理的に取り除くほかありません。



《14回目》

これまで病気の発生を抑えてこれたなら、収穫後に農薬散布をする必要はありません。

10月下旬に収穫するカベルネ・ソーヴィニヨンには、9月下旬に4回目のボルドー液散布を行います。



以上のように、一年間の農薬散布スケジュールを決めてシーズンに臨みますが、予想外の病気や害虫が発生したときには、薬剤を変更したり、もう1回追加したりすることもよくあります。その辺は臨機応変で。





さてさて、僕なりの解説はこれで終わり。長くなっちゃった。てへぺろ



防除暦の組み立てはパズルのようで楽しいですが、非常に責任の重いことであることを忘れてはいけません。強調しておきたいのは、自信がない人は防除暦をいじってはいけないということです。



農薬の使用法を間違えると農薬取締法違反。ブドウの買い取りも拒否されてしまいます。



農協の防除暦の薬剤を変更したい場合は、県や農協の指導員に相談してください。



決してネット上の未確認情報を鵜呑みにしてはいけませんよ。口笛





家庭ぶどう園用 病害虫防除暦

冬場(休眠期) 石灰硫黄合剤    露地     ダニ類、うどん粉病
冬場(休眠期) Zボルドー水和剤 ハウス   べと病
発芽直前   ベフラン液剤25       晩腐病、黒とう病、褐斑病
    スミチオン水和剤        害虫
袋かけ直前 アミスターフロアラブル 収穫30日前まで 晩腐病、黒とう病、褐斑病 べと病
袋かけ以降 アミスターフロアラブル 収穫30日前まで 晩腐病、黒とう病、褐斑病 べと病
袋かけ以降 ベフラン液剤25    ハウス
袋かけ以降 Zボルドー水和剤    露地 べと病
袋かけ以降 スミチオン水和剤        害虫

おてんとさんデラン¥2,180、アミスター10¥3,499
篠原商店デラン¥2,475アミスター10¥3,630 
http://www.shinoharasyoten.com/guide/index.html#B


本業農家用に作られた本格的な防疫暦は薬剤の種類が多すぎて、素人にはとても管理しきれないので、典型的な薬剤に絞りこんで自分が管理しやすいように工夫してみました。

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(備忘記録)ベンレート、ジマンダイセン在庫ありデラン、アミスター10フロアブルを購入予定

ブドウの食害対策
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内藤とうがらし
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