ラジオをかけながら、作業場の整理整頓していると道内のブドウ農家のインタビュー中に
「収穫が終わって、いま剪定の真っ盛り!」とのフレーズが耳に飛び込んできた。

ええっ! まだ11月半ば なのに?

ブドウ栽培の教科書にはすべからく、剪定は明年1月から2月にかけて と明記されていて
私もそれを忠実に守ってきた。

が、肝心の、北海道のブドウ専業農家は晩秋に剪定しているのか?

巻き戻して聞き直しできないので、「ブドウの秋剪定」でググッテ見たら

ありました。

北海道ではブドウは秋に剪定します!(その理由)
http://kajuen.net/senboku/archives/101

極寒地や降雪地域の剪定
https://botanica-media.jp/1447
「秋の落葉後すぐ~12月中を目安に剪定します。1~2月の最も寒さの厳しい時期は、切り口に凍れが入りやすくなるため避けた方がよいでしょう。降雪地域は晩秋~雪が積もる前には終わらせておきます!」

確かに、道東などの極寒地では、ブドウの幹枝の凍害を避けるため、冬期間は幹枝を地上に横たえ、積雪を掛け布団にして冬を耐えることは知識として知っていた。
だがその場合、1~2月には、ブドウの幹枝葉は、分厚い雪の下で、剪定なんかできやしない。

その結果、極寒地では、晩秋の剪定が当たり前であったのだ。
なぜ、そんな簡単なことに気づかなかったのだろう

恥ずかしながら、ブドウ栽培の著名な定番教科書が本州向けに書かれていることを忘れていたのだ。



 ブドウの秋剪定

新しい知識を元に、早速秋剪定にチャレンジします。

 新梢の先端を切り詰める


アーバーの下のぶどう棚には、ブドウの房はもうありませんが、まだ完全に落葉していませんので、太い枝は避けて、今年新しく伸びた枝を剪定することにします。



幸い、今年伸びたツタはまだ青い色を残しており、ブドウが生った枝の根元には赤色テープを巻いておきました。


根元から3~5枚目くらいの葉の基部に実がつきます



それらを頼りに、今年新しく伸張した枝(つた)を切り縮めていきます。



初めての作業なので、残す芽の数は1本の新梢につき、多めに3~4芽を残してみる。



こざっぱりと剪定できたんでないかい^^

 整枝を行う

最近の朝晩の冷え込みで、完全に落葉しています。
新梢の先端を切り終わり、根元から出た新梢をアーバー内に誘引して、全体の整枝を行う。


昨年までは、アーバー全体にブドウのつたが行き渡るように、生長を優先して、剪定をほとんど行わず伸ばし放題にしていたので実は枝の先端部分には実るが、幹に近い部分は、ブドウの実をつけない空白部分が生じている。
都市で言うドーナツ現象のシャッター街といったところです。
教科書どおり、芽傷を施したり、メリット溶液を塗布したりしてみたが効果がなかった。



それで、上記の空白部分を埋めるため、幹の根元近くから出た元気の良い新梢を新たにアーバー内に誘引して来年の結実で、空白部分を埋めることを目指します。

バッファローの選定が終わったので、今日はキャンベルの剪定をします。



こちらは、ブドウを収穫しながら、赤テープで収穫場所に印をつけ、枝が込み合っている部分は大雑把に組み替えて、整枝済みです。


今年の新梢を切り詰めて、突き出した枝は、防鳥ネットをかけやすいように柵に沿って誘引して固定します。

これで、バッファローの棚、キャンベルの柵の両方の選定作業がすべて完了しました。

1~2月の日中温度は0度C前後しかないので、その中で長時間剪定作業するのは非常に厳かったが、
日中、10度C前後の11月中に剪定できることが分かり、今年は、つらい思いをしないで済みました。

これで、結果がよければ、万々歳です^^