多くの修理画像から分かったNAロードスターのサイドシルとリアフェンダーの接合部の構造は


おおよそこんな取り合いになっているようです。
サイドシル後部に、リアフェンダーを外側からオーバーラップさせて、構造強化を図っているのです。


サイドシル内の水は水抜き穴を経由して外部に排出されます。

しかし、サイドシルとリアフェンダーの間に入り込んだ水、結露は排出口がないので、内部に滞留したまま錆となり、内部から月日をかけて確実に腐錆が進行してゆくことになります。


すべてのNAロードスターの錆はここから始まり重症化していくので、発売から22年以上経過しているNA系ロードスターの中古リヤフェンダーの健康なドナーを探すのは絶望的といえます。

でも、だからと言っても今から悲嘆にくれるのはちと早い。



なぜならオープンカーのロードスターは、フレーム構造で車体強度を確保しているからです。

一般の乗用車のようにモノコックボデーではないので、たとえ外皮(フェンダー)が腐食して穴だらけになっても車体強度にはほとんど影響がないということです。

別の言い方をすると、車体のフレーム(サイドシル)の腐食が深刻なものでなければ、外皮(フェンダー)の修理はどんな方法でも、どんなにヘタッピーでも自分がそれを納得できるなら何でもすべてOK !

希望の光が差してきました!

そうと分かったら早速、問題の内部サイドシル(構造部フレーム)の腐食の程度を確認してみましょう。

1.サイドシル(構造部)の腐食具合確認

(1)ジャッキと馬でお尻を持ち上げ固定してから作業開始



(2)最初にリヤフェンダーの錆を取り除き、内部を見れる程度に傷口を開口して内部サイドシル構造部にアクセスできるようにする。


ボードやすりで錆で膨らんでいる部分を削り取って行く


思わず目を背けたくなる惨状です。 うわ~これは駄目かも~!
勇気を振るって現れたサイドシル(構造部)と思しき醜い錆びの塊を突き崩すと


何と大部分が砂でした!
砂が入っているということは、当然融雪剤もサイドシル内に浸入していたことになります。
対策はあとで考えることにして


小さなハンマーでフェンダーを軽く叩きながら、フェンダーとサイドシルの間に入って膨らみの原因になっている錆を掻き出して、ボディーラインをストレートに近付ける


完全にゾーンに入ってしまいました。 時間を忘れて錆び取りに熱中します。



小さなタガネを使って、地金が出るまで錆を丁寧にそぎ落とすと、サイドシル(の一部)が現れた。

NA系サイドシルの修理例を見るとこの部分が一番腐食が酷くなるところなので、この部分の強度が保てるように補修できれば、サイドシルは構造的に延命出来るはずです。
開口部をよく観察するとサイドシル(構造部)は右側の軽減口の下部分を除いては強度が保たれています。
軽減口から鏡を使いサイドシルの内部を観察すると、幸い内部構造には強い錆びは及んでいない!

そこで、高性能防錆樹脂POR-15でこのまま錆を固め、錆で痩せた分をFRPで補強してやることにより、サイドシル構造部分の強度は維持できると判断しました。 (私的には・・・願望をこめて)

修復の前提であるフレーム(サイドシル構造部)の強度確保の問題をクリヤーできそうなことが分かったので、勇気を出して、これから独力でAN6CEサイドシルとボデーの修復・延命処置にトライすることにします。

最初は、サイドシル(構造部)の徹底防錆と補強対策から取りかかることにします。



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