今回の眼鏡石設置工事において、いくつかの制約があります。

外壁材(フレキシブルスレート板)の在庫がないので、ボード釘で打ち込んである外壁を外したくない。
(くぎ抜きを使うと外壁を無傷で済ますことができないからです。)
室内側から掘削工事を進めて、外壁に開口するのは煙筒口のみにしたい。
潜函工法というわけですw

工事手順

1.眼鏡石の設置位置を決める
  
  
  室内に設置したTN20ストーブを基準にして、背後壁面に眼鏡石の設置位置を割り出す。

TN20に室内煙筒を取り付けて眼鏡石の高さを出す。

国内には、逆ざしに対応したシングル煙筒は流通していないので、2重煙筒の内筒は150mmはぜ折シングル煙筒の正刺しで使用することにしたのですが

ストーブ煙突口にホンマステンレス煙筒150mmを正刺ししようとしたら入らない。
逆刺しなら入るが、そうするとT字曲がりに接続できない。

煙筒のメス側を絞って逆ざしにできないことはないけど、一番目立つところなので気が進まない。
探すとホンマ製作所からアダプターが出ていた。

これが 6,000円 と意外に高価だ


形はスパイラルダクトのニップルそっくりなので、150mmニップルをカットして付けてみた。


若干緩いが、耐熱コードでも巻いて使うことにした。ニップル1個300円なり


2.壁スタッドの補強・改造
  
(1) 背後壁(石膏ボード)の眼鏡石取り付け枠部分を切り取る。


  切断前に、間柱センサーで間柱の位置を確認しようとしたが計測不能!
  石膏ボードの下には、アルミの遮熱シートを張ってあるので、間柱センサーが反応しないのだ。
  しかたなく、ボードノコでボードに切れ目を入れ、間柱と梁の位置を確かめてから、
  眼鏡石の取り付け部分(間柱と間柱の間)のボードを取り除く。

(2) 壁内側の 断熱材を取り出し、中間縦枠をカットして取り除く
  
   
    地味な作業を根気よく続けて、外壁合板を痛めないように刳り抜く。

(3) 壁内に眼鏡石取り付け枠の外枠(2×4材)を取り付け、
    両側の間柱(縦枠)にコーススレッドで緊結・固定して補強する。

  
  回し引きのこで外枠内側の構造用合板を切り抜く

(4) (3)の支持枠の内側の合板を切除してから、外側に張られているスタイロ
   フォーム(40mm)をくり貫いて外壁スレートに達するまで掘り進める。
   
   
   合板を切り取り、外側に貼ってあるスタイロフォームを切除する

     
   防湿タイベックシートを切除するとスレート外壁の内側に達するので
   切除面を鬼眼やすりで整形して仕上げる。
   気密テープで、隙間を塞いで、外枠完成です。

(5) 2"×8"材で眼鏡石枠(内枠)を作る。
  
   

  作った眼鏡石枠を外枠開口部から挿入して、
  外壁スレート板に達するまで枠を押し込む。
  
  

  横煙筒の開口位置を出して
    内枠の下端両隅に強化眼鏡板の取り付けフック口を開口する。

  
  ここで、内枠から外枠に90mmのコーススレッドを打ち込んで緊結させたら、
  壁枠の改造・眼鏡石枠の保持増強作業の木工事(潜函工法)は完了なのですが、

  その前に内枠を型枠に利用して眼鏡石を作ることにします。
  
  増強作業はいったん中断して、次は眼鏡石作りです。