パン窯の鉄枠を作るのに溶接機が必要になってきたので、これ幸いと思い切ってIMAX120を購入しました。(家族団らんの大義名分がありますからね)
それで、初仕事は、パン窯の焼き室の窯口アングル枠の溶接になりました。


これが完成した窯口アングル枠です。

それでは、その製作過程を・・・・・。


面一の正確な枠を作るため、治具となる合板にアングル枠を木ネジで固定して、


ウッドデッキの壁にある防水コンセント(100V)から電源を取りIMAX120で接合部を溶接します。
アークの発生が弱く、溶接棒がスタックして上手くアークが発生しない。


溶接が球状に浮いて、溶け込まない。
見かけはこてこてに盛り上がっているが、サンダーで、スラッグを落とすと、一緒に球状の溶接も落ちて、アングル枠もばらばらに外れてしまう。
綺麗なビード溶接は諦め、サンダーを掛け直し、時間をかけて点付けに徹して見たが、それでも全く熔着しない。何度やって見ても同じ、
ショック、もう溶接技術の上手下手の問題でなさそう。
アングルの鉄の厚みに比べ、100Vの電気容量が不足しているとしか思えない。
(我が家は、節電で100Vの契約アンペアを20アンペアに絞っているので恐らくそのせいだと思います。)


しからば、深夜電力(0:00~8:00)使用の電気温水器には、200V,30Aが供給されているので、これを流用することにして、電気温水器電源供給線をIMAX120の電源コードにつないでみる。(電気温水器のアースもつなぎ替えます。)


翌朝、早起きして床下収納庫のピットで、アングルの溶接を続行


200Vは明らかに、アークの勢いが違う、溶接棒のスタックはほとんど無くなり、溶接棒がどんどん溶けていきます。


見かけにこだわらず、たっぷりと溶かし込んでやる。


今度は大丈夫だろう。


ところが、アンカーで止めようと位置決めしているうちにぐらぐらしてきた。
グラインダーで削って見ると、やはり溶け込みが浅く、僅かしか繋がっていない!なぜだ~

(1)e検索すると、アークを有効に発生させるためには、母材を予熱することが必要で、そのためには、溶接棒を立ててアークを同じ場所で発生させ発熱を促す必要があるとあった。
マニュアルでは、溶接棒を45度~60度右に傾けて左から右に移動させていくとあるのでそれを忠実に守ってきたのだが・・・・・・・
これだ!溶接棒を斜めに構えていては、溶接棒が熔けて短くなった分だけ真下に下げて、接触を保とうとすると接触部は自然に右に移動してしまう。
火花の勢いで安心してしまっていたが、余熱が足りないまま右に移動してしまっていたのかもしれない。

(2)もうひとつある。、低電力(100V)専用の1.6パイの溶接棒をそのまま200Vで使用していたが、200V,30Aの推奨溶接棒は2.0パイ~2.6パイとあります。
溶接棒が太くなれば、アークも強くなるはずなので、新たに高圧用の2.0パイと2.6パイの溶接棒を発注して、到着をまちます。


溶接棒を待つ間に、深夜電力電気温水器の200V電源を地下の物置まで延ばしてきます。


2.6パイの溶接棒が先に届きました。1.6パイの用切棒と比べるとかなりブットイ。
待ちかねていたので、2.0パイを飛ばして2.6パイで溶接再開です。


200V,出力100Aにダイアルを上げて、溶接を開始すると音が違う、明らかに威力が違います。
どんどん溶け込み、遮光面を通して見ても溶解池が赤く輝いて残っていくのが分かります


それでも心配で、同じ場所で加熱し続けると、表面まで溶け込んだり


母材を溶かして穴が開きそうになったりする。危ない危ない!


少し冷まして、チッピング八ンマーでスラグを飛ばしてやると


ジャーン! 綺麗なスポット溶接です。


溶けすぎて、あわや穴あき寸前のクレーターまで出来ている! ここで止めて


サンダーで飛び出した余分の溶接こぶを削り取る


表面を綺麗に磨いて、耐熱スプレーで塗装して


アングル枠が歪まないように気を付けながビスコンで窯口の煉瓦に固定します。


アングル枠の周りの隙間をモルタルで埋めたら、窯口のアングル枠は完成です。

汚い溶接跡は裏側なので、ちょっと目にはいい仕上がりになりました。
(溶接棒に限っては、小は大を兼ねず、大も小を兼ねないことを学びました。)


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