寒冷地の住宅は、暖房効率と快適性の追求から、近年、高断熱、高気密化が急速に進み、それが室内の換気(自然換気)不足をきたすようになってきました。
直接外気を導入すると、冷気が流入して不快なので、北欧では熱交換器を通して外気導入を図るセントラル換気システムが普及しているという。

山荘は、外断熱、外壁通気層を持つ高断熱、高気密設計なので、セントラル換気システムも検討してみたが、装置が、当時、スエーデン製だけということもありとても高価で手が出なかった。

そこで、換気システムのアイデアだけを頂き、DIYで安価に解決することにした。


山荘の、換気システムの心臓部は、これ!三菱の常時換気扇(2.2W)
省電力、小型ファンで常時排気します。音が静かです。



トイレの最奥部の床に取り付けて床下に常時排気します。



屋内ドアはすべてルーバードアなので、一日中、家中の空気を引き込んで、地下の物置 (いまは、工房)に排気します。
副次効果で、地下の物置(工房)は寒くない程度に温度が保たれます。





家中の匂いや汚れた空気は、すべてトイレに吸い寄せられて排気されるので、トイレのドアは省略しました。(空気が引き込まれるのでトイレも匂いません)


設置する吸気口の位置は、空気の流れを決めるポイントになるので、常時排気扇から一番遠い位置にそれぞれ厳選、設置して家中の空気が、新鮮空気に換気されるように工夫します。


玄関の内壁




寝室のルーバーワードローブの内壁




ロフトの壁





キッチン脇のルーバー収納庫の内壁(キッチン換気扇の吸気口を兼用させます)








むむ! な、ない!










そいえば、傾斜天井の上部に吸気グリルを取り付けたところで、がらんどうの天井が、妙に寒々しく感じられて、急遽、吊り天井に工事変更したんだっけ、
壁紙を貼ったのち、吸気口を開口する予定だったのがすっかり忘却の彼方へ・・・・・。

以来10年余、気がついたところで早速?遅ればせながら工事再開!



天井点検口の蓋に直径10cmの穴を開け、ボードキャッチャーの挿入口を空ける。
錐と引き廻し鋸をかねたこの手工具で解決。 すぐれものです。



グリルのベースをねじ止めして



工事完了!
ブログネタで写真を撮らなければ気がつかないままだった(汗)!


吸気グリルはそれぞれ、外壁通気層にダクトで接続して(三菱グリルダクト)、通気層内の安定した空気を静かに吸入します。

そうすることにより、少なくとも、冷気の吹き込みを防ぎ、室内内壁から外壁への放熱や太陽の蓄熱で温められた通気層の空気と熱を回収します。


10年余、使用した結果、効果は期待以上です。
蓄熱暖房機で爽やか低温暖房が可能になりました。
屋内温度を均一にすると、寒く感じないのです。
室内に生活臭がありません。
建物の隅にある収納庫やワードローブのカビが皆無となりました。


ぜひお試しください。
ただし、家屋内は外気に対して負圧になりますので、気密が不十分ですと、隙間風ヒューヒュー状態になりますのでご注意を!


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